「すまい給付金」は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために創設した制度です。住宅ローン減税は、支払っている所得税等から控除する仕組みであるため、収入が低いほどその効果が小さくなります。すまい給付金制度は、住宅ローン減税の拡充による負担軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引上げによる負担の軽減をはかるものです。このため、収入によって給付額が変わる仕組みとなっています。
「すまい給付金」のここがポイント!
- 引上げ後の消費税率が適用される住宅を取得する場合、引上げによる負担を軽減するため現金を給付
- 平成26年4月から平成31年6月まで実施予定
- 「すまい給付金」を受け取るためには、給付申請書を作成し、確認書類を添付して申請することが必要
「すまい給付金」の対象者
すまい給付金は、
●住宅を取得し登記上の持分を保有するとともにその住宅に自分で居住する
●収入が一定以下
の方が対象です。また、住宅ローンを利用しないで住宅を取得する現金取得者については、年齢が50才以上の方※が対象となります。
★主な要件
- 住宅の所有者:不動産登記上の持分保有者
- 住宅の居住者:住民票において、取得した住宅への居住が確認できる者
- 収入が一定以下の者[8%時]収入額の目安が510万円※以下[10%時]収入額の目安が775万円※以下
- (住宅ローンを利用しない場合のみ)年齢が50才以上の者※
※10%時には、収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額が13.30万円以下)の要件が追加されます。
※夫婦(妻は収入なし)及び中学生以下の子供が2人のモデル世帯において住宅取得する場合の夫の収入額の目安です。
詳細は「すまい給付金 どれくらい給付されるの?」をご参照ください。
住宅ローンとは
すまい給付金上の住宅ローンの定義は、以下の3点を満たすものを指します。
- 住宅の取得のために必要な借入金であること。
- 償還期間が5年以上の借入れであること
- 金融機関等からの借入金であること (住宅ローン減税の対象となる住宅ローン貸出金融機関と同じ)
※親類・知人などからの借入金は、住宅ローンとは見なしませんので、ご注意ください。
給付対象となる住宅の要件
「すまい給付金」は、良質な住宅ストックの形成を促す目的もあるため、住宅の質に関する一定 の要件を満たした住宅が対象となります。なお、中古住宅については、宅地建物取引業者による買取再販など、消費税の課税対象となる住宅取得が対象となります(消費税が非課税とされている個人間売買の中古住宅は対象外となりますのでご注意ください。)。
★主な要件
- 引上げ後の消費税率が適用されること
- 床面積が50m2以上であること
- 第三者機関の検査を受けた住宅であること 等
※新築住宅/中古再販住宅、住宅ローン利用の有無で要件が異なりますのでご注意ください。
給付要件とは
1.住宅取得に当たって住宅ローンを利用しているか利用していないか
2.取得する住宅が新築住宅であるか中古再販住宅であるか
によりそれぞれ異なる要件となっています。
いずれの場合でも、給付要件は、
a.住宅ローン減税の対象となる住宅そのものの要件
b.すまい給付金独自の要件
が設定されています。
※10%時には、収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額が13.30万円以下)の要件が追加されます。
詳細は「対象要件(新築住宅)」「対象要件(中古住宅)」をご参照ください。
すまい給付金制度の実施期間
すまい給付金制度は、消費税率の引上げられる平成26年4月以降に引渡された住宅から、税制面での特例が措置される平成31年6月までに引渡され入居が完了した住宅を対象に実施する予定となっています。
なお、給付対象は引上げ後の消費税率が適用された住宅となりますのでご注意ください(消費税率5%が適用される住宅は給付対象外です。)。
「すまい給付金」の申請方法
「すまい給付金」の申請は、住宅取得者(持分保有者)がそれぞれ行います。例えば、1つの住宅に居住する不動産登記上の持分保有者が複数名いる場合は、それぞれが申請してください。
また、原則として取得した住宅に居住した後に、給付申請書に必要書類を添付して申請することが必要です。申請は、全国に設置するすまい給付金申請窓口への持参またはすまい給付金事務局への郵送により行うことができます。
次回は、「住まい給付金の給付額について」説明します。
(※すまい給付金公式ホームページより引用)